番外CMYK変換について(シロートにCMYK変換させんじゃねーよの巻) 印刷物というのはシアン(Cyan)、マゼンタ(Magenta)、イエロー(Yellow)、ブラック(blacK)の4色のインキを使って、カラーを表現しています。業界ではカラーページのことを4色ページと言ったりします。CMYBと略すこともあったのですが、BはBlueと混同するため、Kと表記しています。 RGBを光の三原色と言うのに対して、CMYは色料の三原色と言います。 理論的には、この3色でカラー表現できるはずなのですが、理想的なインキというものが存在しないので、3色だけではどうしても真っ黒を表す事ができないためブラックインキで補っています。 理想的でない現在のCMYインキ。それぞれ同量を混ぜ合わせると、どんな色になるでしょう? 答えは、赤味の強いグレーです。3色の中でも特にシアンのインキの色相が理想とは外れているのが原因なので、グレーバランスをとるためにはシアンを余分に混ぜてあげなきゃいけないのを知ってました? 印刷物というのは、実は真っ黒と真っ白の差(コントラスト)が他の媒体(モニタとかリバーサルフィルムとか)に比べて、少ない(コントラストが低い)のですが知ってました? コントラストが低いと、階調表現に不利なのです。そのためにシャドー側の階調を犠牲にして中間からハイライトの階調を救うコンプレッションという技術を使っているのを知っていました? コントラストが低いと、シャープさにも不利なのでアンシャープマスクと言う技術で疑似的にシャープネスを高めているのですが、知っていました? 何が言いたいかと言うと、最低でも上に挙げた事を知っていないと、CMYKのデータをいじる資格が無いと言う事なのです。 ゆーき5656は怒っています。 最近ではDTPとデジカメの普及で「完全データ入稿」が当たり前なのですが、僕に言わせれば「全然完全じゃなーい!!!」 カメラマンの立場から言うと「勘弁してよー!!!」という印刷物が巷にあふれかえっているのです。 それもそのはず。CMYK変換をするのはデザイナーさんですから。 そんな深いところの印刷の知識はなくてあたりまえの人たちに品質を大きく左右する工程を押し付けてしまっているわけですから。 (中には勉強熱心で割とまともなCMYK変換をするデザイナーさんもいるので、そういう方々には感服します。でもあえて言いたい。デザイナーさん。そんな勉強する前にデザインの腕を磨くほうが先じゃない???) 一番悪いのは印刷屋。(ケンカ売る意味でも印刷会社とは言わない。) 明らかにおかしな仕上がりの印刷物を知らん顔して納品してゆく。 問い詰めると「完全データだからこちらではいじれない。」 ふざけんな!!!それが「不完全データ」だというのはお前が一番解ってるはずだろーが!!! お前はコピー屋さんか? お前らにはプライドがないのか? かつては世界一と言われた日本の印刷技術者としてのプライドがよお!!! これが僕の住んでる地方都市の印刷屋に限ったことではないんですよ。大手の大○本印刷や凸○印刷なんかでも僕は「被害」にあってますから。 そう。被害を被るのはまずはカメラマンです。 「写真が悪い…」 ざっけんなー!!!クライアントの目の前で何を言い出すんだー!!! 幸い僕はそれまでの充分な知識で、火の粉はふりはらってきましたが、ほかのカメラマンはそうはいかないでしょうね。合掌。 で、自衛策として自分でCMYK変換をするカメラマンも出てきましたが、それもいかがなもんでしょうか?本文中でも言いましたが、一年やそこらで習得できるもんじゃないんですよ。 僕は自信を持ってCMYK変換できるので、日常的にやっていますがそれにも条件があるんです。 レイアウトが決まっていないと最適なCMYKは作れないんですよ。 写真は小さくするほど暗く見えるの知ってました? アンシャープマスクも写真のサイズが決まっていないとかけられないって知ってました? ついでに噛みつくと「アンシャープをかければ…」なんて間違った略しかたをする知ったか業界人がいますが、「アンシャープ」とは「ボケ」のことだろがボケ!!! 略すなら「USM」と言え!!! 「アンシャープマスク」とは「ボケマスク」を利用した古来からあるシャープネスの技術であるという事を知っていればそんな略しかたはできないでしょ!! ったく! 印刷屋よ目をさませ!! 「技術者」が絶滅する前に、目をさませー!!!!!! デザイナーさんも出来ない事は「出来ない」といいましょー!!! カメラマンよ、身を守るために必要最低限の知識を持ちましょー!!! クライアントさん。印刷屋にもっと料金を払いましょー!!! うーん、ちょっとすっきりした。 目次へ戻る ジャンル別一覧
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